牛レバ刺し禁止後の楽しみ方|馬肉のレバ刺しとハツ刺しを通販で買ってみた話

馬のレバ刺しとハツ刺し

2012年の「焼肉酒屋えびす」の食中毒事件をきっかけに、牛のレバ刺しが禁止され、2015年には豚のレバ刺しも禁止されました。
豚のレバ刺しは食べたことがないのですが、禁止される前は牛のレバ刺し、ハツ刺し、センマイ刺しなど、牛ホルモン系の刺身はちょくちょく食べていました。

牛レバ刺し禁止後の「生レバー事情」といまの選択肢

現在、生食が規制されていないのは鶏と馬のようですが、

鶏肉における生食用の衛生基準は存在しない

出典: 鶏刺し – Wikipedia

とのことなので、実際には鶏刺しは「明確な生食基準がないまま、自己判断に委ねられている」ような状態と言えそうです。

一方、馬刺しについては、福岡市の注意喚起ページなどで、次のように説明されています。

生食できるのは、厚生労働省の「生食用食肉の規格基準」(注1)を満たした生食用の牛肉(内臓は除く)及び「生食用食肉の衛生基準」(注2)を満たした生食用の馬の肉・肝臓のみです。

出典: 食肉の生食にご用心! – 福岡市 ホームページ

馬は胃が一つしかないので腸管出血性大腸菌のリスクが低いです。
厚生労働省の資料による平成11年~22年度の調査でも馬刺しから腸管出血性大腸菌は検出されていません。
同時に、食肉による細菌性食中毒の原因となるカンピロバクターについても、リスクは低いといえます。

出典: 食肉の生食にご用心! – 福岡市 ホームページ

このように、生食用として販売されている馬肉・馬レバーについては、きちんとした基準が設けられていて、統計上も牛や豚に比べてリスクが低いとされています。
もちろん生食なので100%安全とは言えませんが、個人的には「魚の刺身を食べるのと同じくらいのリスク感」と解釈しています。
(※あくまで個人の感想であり、実際のリスク評価については公式情報の確認が必要です)

馬レバ刺しが食べたくて通販で探してみた

馬肉であれば生食用のレバ刺しが食べられそうですが、近所の肉屋では馬刺しの赤身やタテガミを取り扱っているところはあるものの、レバ刺しは見当たりません。
そんなわけで、今回は楽天市場でお取り寄せしてみることにしました。

この2つをセットで購入してみました。

生食用馬レバー&ハツ刺しの解凍方法

馬刺し専門・若丸・お召し上がり方

当初は冷蔵庫での氷温解凍にしようと思っていましたが、商品と一緒に届いた「お召し上がり方」に、

「水に浸けて15分程度、半解凍状態でスライスしてください」

と記載されていたので、その通りに解凍することにしました。

解凍前の馬のレバ刺しとハツ刺しです。

解凍前の馬のレバ刺しとハツ刺し
解凍前の馬のレバ刺しとハツ刺し

水につけて半解凍後の馬のレバ刺しです。

半解凍後のレバ刺し

水につけて半解凍後の馬のハツ刺しです。

半解凍後の馬のハツ刺し

スライスした馬のレバ刺し(右)と馬のハツ刺し(左)です。

スライスした馬のレバ刺し(右)と馬のハツ刺し(左)

同封されていた説明書には「盛り付けたら一旦冷蔵庫でサッと冷やし込むと、馬肉に含まれるヘム鉄の作用で自然発色して一層見栄えが良くなります」とも書かれていました。
気休めかもしれませんが、軽くドーバー パストリーゼ77を噴射した後ラップをして、冷蔵庫に1時間程度入れておきました。
ローストビーフも、切りたてより少し時間を置いた方が赤く発色するので、同じような作用だと思います。

馬のレバー刺しとハツ刺し

1時間後の状態です。時間が短かったのか、見た目の色はそれほど変わっていない気もしますが、そろそろ我慢できないので食べることにしました。
商品に付属していたタレと、ごま油+塩の2パターンで食べ比べしてみます。

馬レバ刺し&ハツ刺しを実際に食べてみた感想

馬肉のレバ刺しは、購入時の商品説明にあった通り、牛のレバ刺しより少しコリコリしているように感じました。
(牛のレバ刺しを食べなくなってかなり経っているので、記憶違いの可能性もありますが…)

味付けは、ごま油+塩で食べるよりも、添付のタレ(醤油ベースで少しニンニク風味)の方が個人的には好みでした。
レバ刺しの一部に白いスジのような部分があり、そこは噛み切れず残ってしまったので、次回スライスするときはこの白い部分をあらかじめ取り除こうと思います。

馬肉のハツ刺しは、あっさりコリコリでクセもなく、こちらも美味しかったです。
スライスしている時は独特の獣臭があって少し心配でしたが、冷蔵庫で冷やした後は臭いも気にならず、おいしく食べられました。
あっさりしていることもあり、ハツ刺しの方は付属タレよりごま油+塩の方が好みでした。

生レバーを楽しむときの注意点とまとめ

牛レバ刺しが食べられなくなって久しいですが、「生食用の衛生基準」がきちんと設定されている馬のレバ刺しであれば、一定の安全性を前提に楽しむことができます。
とはいえ、生肉の生食であることに変わりはなく、リスクがゼロになるわけではありません。

・生食用として販売されているものだけを選ぶこと
・解凍方法や保存方法など、同封の説明書に従うこと
・体調がすぐれない時やリスクの高い方は控える判断も大事
といった点は、頭の片隅に置いておきたいところです。

個人的には、牛レバ刺しの代わりとして、今後も馬のレバ刺しを食べたくなったら通販で購入しようと思っています。