グラストップスモーカーをご存じでしょうか。
グラスの上に少量の燻製チップを入れたフタを置き、煙をグラス内に閉じ込めることで、なんちゃって冷燻ができるガジェットです。
カクテルスモーカーと呼ばれることもあります。
グラストップスモーカーとは?
本格的な冷燻とは違い、数分で終了し、お手軽に燻製香をやんわり付けることができます。
最近は見た目も楽しめることもあり、バーなどでウィスキーに使われているのを見かける機会も増えてきました。
ウィスキー以外にも、ゆで卵やチーズなど、グラスに入るサイズであればなんでも冷燻にできます。
燻製好きとしては、ちょっとしたおつまみの香り付けにも便利な道具です。
ビールを“なんちゃってスモークビール(ラオホ)”に
ビールの世界にも、スモークビール(ラオホ)があり、個人的にはかなり好きなビアスタイルのひとつです。
実際のスモーク(ラオホ)ビールは、スモークした麦芽をマッシングして醸造するため、今回のようにグラスに煙を入れる方法とは根本的に違いますが、
「グラストップスモーカーを使えば、なんちゃってスモーク(ラオホ)ビールができるのでは?」
と思い、試してみることにしました。
グラストップスモーカーを使えば、いろいろなスタイルのビールにスモーク香をプラスできます。
グラストップスモーカーでビールをスモークする手順
耐熱(と思われる)グラスにビールを注ぎ、その上にグラストップスモーカーを設置します。
好きな燻製チップを少量入れ、バーナーで炙って煙がグラスに入っていくのを確認したら、フタをして数分そのままにしておくイメージです。
時間としては本当に数分程度でOK。
あまり長くやり過ぎると、香りよりも煙たさばかりが強くなる印象でした。
グラスから別のグラスに注ぐと香りが変わる
そのまま飲んでみたところ、確かにやんわり燻製香が付いているようにも感じますが、それ以上に「煙い」感じの方が強い気がしました。
そこで、別のグラスに注ぎ直してみたところ(注ぐときに、グラスの周りの燻製香をビールに取り込むように、グラスを回しながら注いでみました)、
個人的にはこちらの方がしっくりきました。
少なくともビールの場合は、そのままスモーカーをセットしたグラスで飲むよりも、
一度スモークしたあとで別のグラスに注いで飲むほうが、ビール内にスモーク香が取り込まれて、バランスが良く美味しいように感じます。
そんなわけで、パイントグラスにビールを注ぎ、
前半はオリジナルの味を楽しみ、残りをグラストップスモーカーでスモークして味の変化を楽しむという飲み方もできます。
実際に試したビールとスモークアレンジ
インドの青鬼をスモークIPA風にしたり、
ムーン・ライト・コラボ・ブラック・IPA(Moonlight Collab Black IPA) / ソサエティ(Societe)を
グラストップスモーカーでブラック・スモーク・IPA風にアレンジしてみたり。
スプリング・バレー・シルク・エール(Spring Valley Silk Ale |キリン)を、まろやかなスモークエール風にしてみたりと、
スタイルの違うビールで香りの相性を試すのも楽しいです。
グラストップスモーカーの価格感とまとめ
グラストップスモーカーは、安い商品なら2,000円程度で手に入るものもあり、
燻製好き・スモークビール好きにとっては、家飲みの遊び道具としてなかなか面白いアイテムだと思います。
気になる方はグラストップスモーカーを一つ用意して、手持ちのビールをいろいろスモークしてみてください。
食材用のスモークガンなど、他のスモークツールも活用することで、より多様な燻製体験を楽しむことができます。



