アサヒの「黒いビール」といえば、昔から瓶でひっそり売られているアサヒ・スタウトと、最近復活して話題になったアサヒ生ビール マルエフ黒生。
どちらも黒ビールですが、実はスタイルも発酵方法もかなり違います。
今回はこの2本を飲み比べて、それぞれどんなキャラクターなのかを整理してみました。
アサヒの黒ビール2種「スタウト」と「マルエフ黒生」概要
- 名称
- アサヒ・スタウト(Asahi Stout)
- メーカー/販売元
- アサヒ
- 産地
- 日本
- スタイル
- スタウト(Stout)
- アルコール度数
- 8%
- 特徴
-
色はもちろん真っ黒。モルトの香ばしい香り、エステル香、醤油やシェリーを思わせる複雑な香りが楽しめます。苦みがしっかり、酸味も多く、とても複雑な味わいで余韻も長く続きます。有名なビール評論家マイケルジャクソン氏は著書の中で、日本のビールとしては最高で唯一である★★★→★★★★をつけて評価しています。しかもこの味でこの値段、、泣けてきます。あまり冷さずにどうぞ。この製品は小瓶のみの製造、醸造は大阪の吹田工場でのみ行われています。
- 名称
- アサヒ・マルエフ・黒生(Asahi Kuronama)
- メーカー/販売元
- アサヒ
- 産地
- 日本
- スタイル
- ドゥンケル(Dunkel)
- アルコール度数
- 5%
- 特徴
-
1982年に生まれたアサヒ黒生ビール。
19世紀後半頃からドイツでよく飲まれはじめた濃色のミュンヘンビールの流れをくむ黒ビールで、麦芽の芳ばしい香りがあり、味はまろやかでやや甘味があることが特長です。
ご家庭やビヤホールで長く親しまれていた味わいが、装い新たに復活しました。 - 感想
-
スタウトとドゥンケルの違い|上面発酵と下面発酵
アサヒ・スタウト(Asahi Stout)とアサヒ・マルエフ・黒生(Asahi Kuronama)は、どちらも「黒ビール」という括りでは同じですが、ビールのスタイルとしてはけっこう別物です。
アサヒ・スタウト(Asahi Stout)は品名からも分かる通り上面発酵のスタウト。
一方、アサヒ・マルエフ・黒生(Asahi Kuronama)は下面発酵のドゥンケル(Dunkel)になります。上面発酵は、ビール醸造時に20〜25度程度の比較的高めの温度で発酵させるため、果実のような香りや華やかな風味が出やすく、コクもしっかりしたビールに仕上がる傾向があります。
下面発酵は10度前後の低温でゆっくり発酵させることで、すっきりしたラガータイプのビールに仕上がるのが特徴です。色・香り・味わいの比較
グラスに注いだ時の色合いからすでに違いがあって、アサヒ・スタウトはかなり濃い真っ黒。
マルエフ・黒生は黒ではあるものの、やや透け感のあるダークブラウンで、見た目からして「重さ」が違う印象です。アサヒ・スタウトは、濃厚で甘酸っぱさもあり、ロースト感や複雑さがギュッと詰まった味わい。
アルコール度数8%ということもあって、個人的には「一杯をちびちびやりたいビール」という印象です。一方、アサヒ・マルエフ・黒生は、ほんのりロースト香と酸味、カラメル感のある甘味を感じつつも、全体としてはすっきりした飲み口。
黒ビールらしさはありつつも重たすぎず、「食中にごくごく飲める黒ビール」というイメージでした。どんなシーンで飲みたいか
個人的な使い分けとしては、
- じっくり腰を落ち着けて一杯の黒ビールを味わいたいとき → アサヒ・スタウト
- 食事と一緒に気軽に黒ビールを楽しみたいとき → マルエフ・黒生
という感じで選んでいます。
アサヒ・スタウトは、クラフトブルワリーのスタウトにも負けない濃厚さと複雑さを持ちながら、200円ちょい(購入店による)で手に入るのがうれしいところ。やまやで見かけると、つい何本かまとめて買ってしまいます。
マルエフ・黒生の方は、黒ビール初心者にもおすすめしやすい、マイルドで飲みやすい一本だと思います。



