ビールホースの長さ

自作で空冷式(直出し式)ビールサーバー 簡易バージョン自作で空冷式(直出し式)ビールサーバー ドラフトコックバージョン の記事で、 ビールホースに関する事を別途記載としたのは、長さを考慮する必要があるからです。

空冷式に利用するビールホースの長さは5mとなります。
ホースが短いと圧力がかかりすぎ泡になります。

また、抽出は低圧(1~1.5)でお願いいたします。
自作・空冷式生ビールサーバーのご提案 ビールサーバー.comより引用にありますように、ビールホースを5m程度にする必要があるようですが、 冷蔵庫のなかに置いておくには、5mは長くさらに太い為、取り回しが大変です。

元のビールが過度に泡入れしたものだったり、温度が高すぎる場合は、確かに泡が多くなります。
しかしこれらが最適であっても、タップから出るビールの勢いが強すぎれば、結果的にグラスの中の泡は多くなってしまいます。
ホースを通る時、ビールはケグから出たそのままの勢いでタップまで到達するわけではなく、徐々に勢いを減らしながら出口にやって来ます。
それはホースをビールが通る時に抵抗を受けるからです。そしてこの抵抗はホースの径が細ければ細いほど大きくなり、またその長さに比例します。
タップの出口でのビールの最適圧力は 0.2kgf/cm2 程度と言われています。
L = (IF – OF) ÷ RT
L:ホースの長さ、OF:タップの出口での圧力、IF:ケグ内の圧力、RT:ホースの抵抗。

例えば使うホースが内径1/4″のビニルホースとすれば、ホースの抵抗RTは0.2となります。そしてケグの内圧が1.5kgf/cm2だった場合、
L(m) = (1.5 – 0.2) ÷ 0.2
となりますから、長さは6mとなります。6mでは長すぎるので3/16″(約4.76mm)のホースを用いればRTが0.7となり、長さが1.9mで済むことになります。
ケグ大全 ディスペンシングの基礎 2.ノーフォームラインより引用

上記を元に、ビールホースをホームセンター等で手に入れやすい、外形6mm、内径4mmのシリコンチューブを少し余裕をもって2mで代用することにしました。 外形6mmのチューブ2mなら然程かさばらず、冷蔵庫内でもあまり邪魔にならずバーベキュー等で外で使う場合も、どうにかなりそうです。
もともとのビールホースの外形は10mmなので、径は違いますが、ガス管の時と同様、画像のようにピスコの異径レデューサー(異径継手)PGJ10-6を使って接続します。
異径レデューサーPGJ10-6で6mmに変更して接続
コック側も同様に異径レデューサーをタップ裏L字継ぎ手に接続する形にします。
タップ裏L字継ぎ手と異径レジューサPGJ10-6
(ディスペンサーヘッド→異径レジューサPGJ10-6→外形6mm、内径4mmのシリコンチューブ→異径レジューサPGJ10-6→タップ裏L字継ぎ手→シャンク→ドラフトコック)


ドラフトコックでは無くピクニックフォーの場合は継手はなくホースをピクニックフォーに直接つなげるのですが6mmのホースだと細すぎるため、一度10mmのホースに変換する必要があります。違径ユニオンPG10-6で変換し、10mmのホースをつなげる必要があります
PG10-6

一応、今のところ快適に使えてます。※正規の使い方では無いと思いますので、自己判断でお願いします。
注意点としましては、切り口はなるべくきれい方が良いです。切り口がななめになっていると多少、ビールが漏れる場合があります。
シリコンチューブ購入後、専用のカッター(ピスコのチューブカッター)でまっすぐに切りなおしました。もちろん専用カッターじゃなくはさみでも大丈夫です。

スポンジ通しの洗浄もできなくなりますので、基本は水通しと煮沸洗浄になります。(簡易ビールサーバのメンテナンスをご覧下さい)



自分は細い方が取り回しが良かったことと、近くのホームセンターでも普通に売っている為、外形6mmのシリコンチューブを使うことにしましたが、 外形10mmで内径4mmや3mmのシリコンチューブもあるようなのでそちらを使うのも良いと思います。

やわらかいチューブの変形を防ぐインサートリング
インサートリング PISCO

出典:インサートリング-商品案内-

を使用したほうがより漏れにくくなると思います。 自分は、インサートリングを持ってますが、今のところつけなくても漏れてないので使用してません。