ARROWS Me F-11D(ビルド番号がV26R42B)を今更ながらroot化

子供用のスマホとして使用していたARROWS Me F-11Dがお役目ご免となったので、 お遊び用と動作チェック用端末としてRAM領域をあけるために、とりあえずroot化して、無効化していなかった富士通やdocomoのアプリを無効化しました。
root化するには、

  • Android SDK(Android向けソフトウェアを開発するための開発環境、実際にしようするadb[Android Debug Bridge]はplatform-tools内にあります)
  • ADBUSBドライバー(AndroidとPCをUSB接続する為のドライバー)
  • githubツール、PortableGit
  • break_setresuid(ルート化するプログラム)
  • Android NDK(Android向けソフトウェアをネイティブコードで開発するための開発環境)
  • suバイナリ(※ADB経由で一時的にroot化するだけの場合は不要です)
が必要になります。
STEP1
Android SDKが無い場合は Installing the Android SDK | Android Developersよりstand-alone SDK Tools. をクリックし ANDROID SDKをダウンロードし好きな場所に解凍します。(解凍したフォルダー内のplatform-tools\内にadbの実行ファイルはありますので必要であればPATHを通してください)
STEP2
富士通の携帯電話(ADB USBドライバ ダウンロード) – FMWORLD.NET(個人) : 富士通から ADBUSBドライバーとADB用USBドライバ説明書をダウンロードします。
STEP3
ダウンロードファイルを解凍し、 USBドライバ説明書に従ってインストール作業をすすめる。
USBドライバ説明書に従ってインストール作業をすすめるていったのですが、readme.txtの
 7)「参照」ボタンを押して、1)項で解凍したADBドライバを格納したフォルダ   「usb_ADBdriver_Fujitsu」を指定し、「次へ」を押してください。
ところで次を押しても、エラーとなりインストールできません。
取りあえずサイトで調べてみたところ、
ダウンロードしたファイルそのままだとF-11Dの定義がないためWindowsがドライバを見つけられないので定義を追加
usb_driver_F-11D_1.0.zipを展開してusb_driver_F-11D_1.0\android_winusb.infの
[Google.NTamd64]の項目に以下の行を追加(※とりあえず一番下の176行目に追加)

むう゛の: USB Driverのインストールとadb接続 F-11D編より引用

との事でしたので、infファイルを修正後、再度インストール作業を行うと今度は無事にインストールが完了しました。

念のため接続確認 後は、コマンドプロンプトを起動し、(※PATHを通していない場合は、ANDROID SDKのplatform-toolsに移動後)
d) 以下のコマンドを入力し、「$」プロンプトが表示されれば、ADB接続完了となり     ます。    「adb kill-server」
   「adb shell」
と表示されれば、無事、ARROWS Me F-11DのADB接続が完了となりますので exitと入力し一度、adb shellから抜けDOSプロンプトに戻ります。
STEP4
githubのツール、PortableGitをhttps://github.com/msysgit/msysgit/releasesにアクセスしダウンロードします。
※https://github.com/hiikezoe/break_setresuidにアクセスしてDOWNLOAD ZIPでファイルをダウンロードしてもファイル一式が上手くダウンロードできす、うまくコンパイルできない為上記ツールを使ってダウンロードします。
STEP5
break_setresuidの入手
コマンドプロンプトを立ち上げて、PortableGitのインストール先に移動し

git clone --recursive https://github.com/hiikezoe/break_setresuid

とコマンドをうちbreak_setresuidをダウンロードします。
STEP6
Android NDK の入手
NDK Downloads | Android Developers よりダウンロードしインストールします。
STEP7
break_setresuidのバイナリーファイル作成
break_setresuidのフォルダー移動後、

ndk-build NDK_PROJECT_PATH=. APP_BUILD_SCRIPT=./Android.mk

のコマンドを実行しバイナリーファイルを作成します。
成功すれば、break_setresuidフォルダー内にlibsフォルダーが出来き、break_setresuidが有ります。
STEP8
suバイナリーの入手
Andoroid端末で使用したいSuperuser系アプリのsuバイナリーを入手します。
今回は、Superuser by ClockworkModを使用しました。
https://download.clockworkmod.com/superuser/superuser.zip
※ADB経由で一時的に、root権限を取得したいだけの場合は不要です。
STEP9
ARROWS Me F-11Dのroot権限取得
先ほど作成したbreak_setresuidを端末にコピーします。
break_setresuidが出来たlibsフォルダーに移動後、

adb push break_setresuid /data/local/tmp/break_setresuid



break_setresuidを実行してroot権限を一時的に取得します。


adb shell
chmod 755 /data/local/tmp/break_setresuid
/data/local/tmp/break_setresuid

プロンプトが#に代わっていたらroot権限の取得に成功です。
STEP10
root権限が無いとできなかったアプリの無効化
有効中のアプリリストを表示 pm list packages -e

上記の一覧を元にパッケージ名がnttdocomoやfujitsuが付いたファイルを無効化していく
pm disable-user パッケージ名
その時、無効化した一覧は取ってないのですが 現状無効化にしているリストの一部抜粋になります。 ちなみに、無効化リストの表示コマンドは pm list packages -d になります。

com.fujitsu.TemperatureDialog
com.fujitsu.dmc
com.fujitsu.dmcwaiting
com.fujitsu.labs.powersave
com.fujitsu.mobile_phone
com.fujitsu.mobile_phone.AladinIfControl
com.fujitsu.mobile_phone.AutoRotationSimpleChange
com.fujitsu.mobile_phone.ContactsSecretSetting
com.fujitsu.mobile_phone.ExpansionView
com.fujitsu.mobile_phone.FdtpApplication
com.fujitsu.mobile_phone.FdtpMfcAccess
 :
package:com.fujitsu.nxinput.chinese
package:com.fujitsu.nxinput.korea
 :
package:com.nttdocomo.android.accountauthenticator
package:com.nttdocomo.android.applicationmanager
package:com.nttdocomo.android.areamail
package:com.nttdocomo.android.atf
package:com.nttdocomo.android.databackup
 :
package:jp.co.nttdocomo.bridgelauncher
package:jp.co.nttdocomo.docomo_WiFi.preinstall
package:jp.co.nttdocomo.lcsapp
package:jp.co.nttdocomo.lcsappsub
package:jp.co.nttdocomo.pf.piad
package:jp.co.nttdocomo.saigaiban

おまけ
一応、これでADB経由で、/data/local/tmp/break_setresuidを実行すれば一時的にroot化できますが、 端末側でもrootが取得できるようにします。
一旦adb切断後再度、suバイナリーをローカルより端末にコピーしroot権限を取得します

adb push su /data/local/tmp/
adb shell
chmod 755 /data/local/tmp/break_setresuid
/data/local/tmp/break_setresuid

suを所定の場所にコピーし、所有者とパーミッションを変更します

mount -o rw,remount /system /system
dd if=/data/local/tmp/su of=/system/xbin/su
chown root.root /system/xbin/su
chmod 06755 /system/xbin/su

後は、端末にgoogle playよりSuperuserをインストールすれば完了です。
参考にさせて頂いたサイト むう゛の